スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←プレステ・ジョアンの国 悲しみを知る目 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



もくじ  3kaku_s_L.png 大航海小説
もくじ  3kaku_s_L.png 冒険関係
もくじ  3kaku_s_L.png 報告
もくじ  3kaku_s_L.png 南蛮貿易
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

大航海小説

プレステ・ジョアンの国 哀愁のブラドー

 ←プレステ・ジョアンの国 悲しみを知る目 
主な登場人物:ルシオラ→本編の主人公。やたら海賊に絡まれる可哀そうな冒険者。

ムッツリーノ(ニコラ)→ルシオラの副官で、参謀を務める。経験豊富な錬金術師見習い。

ブラドー(ランスロット)→ルシオラの副官で第二番艦の船長。直情タイプだが、いいヤツ。

名倉たち(船員)→いつも長距離航海に付き合わされる可哀そうな船員たち。

ハルム→ハルム=イヤード=ウッディーン。神秘教団『アスラーン』のメンバー。ルシオラたちに攻撃を仕掛ける。

サリム→サリム=イヤード=ウッディーン。神秘教団『アスラーン』のメンバー。ハルムの妹。


ドォォォォーーンッ!!

その時、街の北方からすさまじい衝撃音が聞こえた。
モスクの静寂を打ち消すかの如く、街全体が地鳴りに見舞われたのである。

ルシオラはよろめきながら腰を降ろすと、ブラドーに指令を出して様子を探らせた。
ハルム兄妹は困惑の色を隠せないまま、フードを被ってモスクから消えた。
一瞬の出来事であった。

「速い…本気でかかってこられたら、私は今頃刃の養分でしたね」
疲労感が隠せないルシオラは、そのまま床に横たわった。ムッツリーノは抱えるようにして彼を看護した。

その頃、騒ぎを聞きつけた自警団や帝国の駐留部隊が慌ただしく街中を動き回っている。
ブラドーは付近の小屋から自警団と思わしき服装を頂戴して、情報収集を行っているようだ。


事件の騒動は翌朝には落ち着いた。真相は不明であるが、北のモスクを狙ったテロ活動ということで落ち着いた。しかし、現場にはブラドーが持ち帰った不気味な布切れが、事の重大さを物語っていた。


― サソリの針 ―

それが意味するものは…

「おい船長。こりゃあ同時討ちかもしれんぜ」
ブラドーは直情的ではあるが馬鹿ではない。情報の分析能力も並み以上である。
彼のいう同時討ちとはすなわち、同じ組織の一員であるハルムとサリムの殺害であろう。
同業者がライバルを殺害するという話は珍しくはないが、同時討ちはどうなのか。
残念ながら同じ組織でも命を狙われることはままあるようである。

「組織が彼らの殺害を狙う理由はおそらく…私的な行動による咎でしょうね」
ルシオラは宿のベッドに寝たままの状態で、ブラドーの報告を聞いていた。

「おいおい、そんなこたぁやつらだって百も承知だろ!なぜ危険を冒してまで?しかも、事の顛末は相手の勘違いだぞ?やつらになんの益もねぇじゃねぇか」
ブラドーは彼らを不憫に思った。無理もない話だ。

「危険を冒すほどの情報があったのでしょう。暗殺者は不用意に行動を起こさないのが定石。彼らは己を省みず私をただ殺しに来たのです。おそらく、組織内の何者かが彼らに情報を流し、故意に消そうとしたのではないでしょうかねぇ」
ルシオラは、彼らを思い浮かべながら穏やかに口を開いた。
未だに疲労感は抜けきらず、旅の再開をできる状態にはない。「数日はかかるだろう」とムッソリーニも険しい表情を浮かべつつ、状況を述べている。

「サソリ野郎にもゴチャゴチャした不協和音があるってことか。組織ってのはこれだから!」
当時を思い出したかのように、ブラドーは不機嫌になって部屋を出ていった。

「そういえば彼も、、、そんな口の一人でしたね」
現状に胸を撫で下ろしつつ、ブラドーとの出会いを思い出すルシオラ。

「彼は、ドラゴンサクリファイスから殺されかけていましたね」

後のルシオラが記した航海日誌には、1518年10月15日の出来事と記されていた。

もくじ  3kaku_s_L.png 大航海小説
もくじ  3kaku_s_L.png 冒険関係
もくじ  3kaku_s_L.png 報告
もくじ  3kaku_s_L.png 南蛮貿易

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
【プレステ・ジョアンの国 悲しみを知る目】へ  

INDEX

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。